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PPP-BOTDA技術

10cm空間分解能と0.0025%ひずみ計測精度を同時に
実現したパルス・プリポンプ方式BOTDAを開発しました

光ファイバセンシング分野の急速発展に欠かせないひずみ分布計測技術について新たな手法(以下PPP-BOTDA:Pulse-PrePump Brillouin Optical Time Domain Analysis)(*1)を開発し、10cmの空間分解能と±0.0025%ひずみ計測精度が同時に実現しました。


光ファイバセンサを利用したモニタリングシステムは、ひずみを線あるいは面で計測でき、常時監視システムに適しているため、各方面で研究されるなど、高い注目を浴びています。しかし、これまでは「光ファイバひずみ計測装置」の空間分解能とひずみ測定精度が1m、±0.01%しかできなかったことから、幅広いニーズに応じることができませんでした。


ニューブレクス株式会社では、平成16年にPPP-BOTDA(図1参照)を開発しました。この技術により、幅広いニーズに応じることができると考えています。

BOTDAは、光ファイバの両端にPulseのPump光とCWのProbe光を入射した時に誘導されるブリルアン散乱光の変化をとらえ、光ファイバに生じているひずみを計測する技術です。Pump光のパルス幅を狭くすれば、高い空間分解能が得られることは一般に知られていますが、光ファイバ内に誘起される音波には立ち上がり時間があり、その時間は約28nsです。つまり、高空間分解能を追求するためにPump光のパルス幅を狭くすると、誘導ブリルアン・ゲインの低下と誘導ブリルアン・ゲイン・スペクトラムの変形のリスクを負わなければなりません。今回開発したPPP-BOTDAはPump光に着目して、光ファイバ内に誘起される音波を先に立ち上がらせる手法を取りました。その成果は10cm空間分解能と±0.0025%ひずみ計測精度を実現しています。(図2参照


PPP-BOTDA(以下NEUBRESCOPE NBX-6000)は、10cm分解能の測定範囲が1km以上に達しているので、ビル、ダム、船舶、航空機、パイプライン、プラント機器など幅広いモニタリングシステムへの適用が期待できます。

『NEUBRESCOPE NBX-6000シリーズ製品ラインアップ』

用語解説

*1.  Pulse-PrePump Brillouin Optical Time Domain Analysis

光ファイバの両端から測定用の階段状パルス光と連続光を入射し、連続光から光ファイバ中に誘導されたブリルアン散乱光の周波数分布を測定・解析することで、光ファイバに生じている長手方向のひずみ、温度を高分解能、高精度に計測する技術。

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